専門家は「関心の希薄化」も懸念

全国的にも無償化の動きが拡大するなか、給食の経営・管理を研究している日本給食経営管理学会の市川陽子副理事長は「メリットはある」としたうえで、財源の確保やメニューの質をどう担保するのか、さらに給食に対する関心が薄れてしまうのではないかと懸念しています。

日本給食経営管理学会 市川陽子 副理事長
「”無料で食べられてるんだからいいや”ということにならないか、”給食に対する関心”とか、保護者は責任感が薄れてしまわないか。今の学校給食センターにモニタリングで入ることがあるんですけれども、大量にロスが出て帰ってくるんです。食べ残しですね。それが毎日毎日発生している。それが無料になった時に、余計『親がお金を払ってる訳じゃないからいいじゃないか』と子供が簡単に残すようになったらどうなるんだろうとか。給食は食べられて当たり前になってないですか、最近。だけど、すごくマジックなんです。奇跡に近くて、病院も高齢者施設も、給食がもしかしたら立ち行かなくなるかもしれない。あした、本当に食料がなくなるかもしれないって日本は食料自給率が低いですから。そういう中で、もう少し食が当たり前と思わずにしっかり考えていかないといけないんじゃないでしょうか」







