乳牛は早くも”夏バテ”
こちらは福岡県筑前町の永利牧場。乳牛50頭を飼育しています。
3日午前、牛の様子を見てみると・・・

RKB 武田華奈 リポーター
「牛舎内にやってきたんですが・・・こちらの牛もお腹が小刻みに動いていてずいぶん息が上がっています」

永利牧場 近藤博昭 牧場長
「梅雨明けが早かったのもあって、もうすでにかなり暑く、牛も息が上がって個体によってはだいぶバテている」
この暑さによって、牛が「夏バテ状態」に。
牛はもともと暑さに弱く、例年、7月中旬ごろから体調に変化が表れるということですが、今年は梅雨明け前の6月下旬ごろから食欲が低下。
前の月と比べて1頭あたり平均で1日2リットル~3リットルほど搾乳量が減っているということです。

永利牧場 近藤直美さん
「春先や涼しい時期は(乳を)拭いたらすぐ張るが、日に日に落ちている。牛は平均体温が38.5℃なんですけど、測ると39℃は超えていると思う」
牧場全体では一日およそ100リットルから150リットル生乳の出荷が減少しているということ。
そのため、6月下旬から餌の配合を変えて、食欲が戻るよう対策を始めました。
餌を変更扇風機&ミストで温度下げる

永利牧場 近藤博昭 牧場長
「これがメインで与えている牧草。繊維質が多くてとがっている、硬い」「隣のが柔らかくて甘みがある」「ご飯にふりかけかけるように混ぜて食べさせている」
RKB 武田華奈 リポーター
「しっとりしている」「確かに夏バテで元気がない時にはこちらの方が食べやすいんだろうなというのは触ってみても思う」
RKB 武田華奈 リポーター
「コストは?」
永利牧場 近藤博昭 牧場長
「若干高い…」

また、牛同士の間隔をあけて暑さを和らげる工夫をしているほか、例年より早い時期から扇風機の風量を最大にしたり、ミストが出る時間を長くしたりして、牛舎内の温度を下げる対策をとっています。
搾乳量の低下に加え、暑さ対策のコストもかさみ、経営に打撃が出始めていますが、近藤さんは「何とか厳しい夏を乗り切りたい」と話します。
永利牧場 近藤博昭 牧場長
「人間も牛も大変な時期になってくるが体調管理だけは気をつけて美味しい牛乳が毎日出るように頑張っていきたい」