日本食ブームや健康志向の高まりなどから、抹茶の人気が海外でも高まっています。

この抹茶ブームを追い風にしようと、いま福岡特産の「八女茶」の産地では、煎茶畑を抹茶の原料であるてん茶栽培に切り替える農家も出ています。

需要の増加とは裏腹に、消費者の「お茶離れ」を危惧する声も。お茶の産地で今、何が起きているのでしょうか。

緑茶の輸出量、7割が「抹茶」

福岡県の八女地区で開かれた八女茶の現地説明会。

JAが、参加者16人に対し、生産者の高齢化など八女茶を取り巻く現状を説明しました。

600年の歴史を誇り、高級玉露として知られる八女茶ですが、いま大きな転換期を迎えています。

JAふくおか八女 茶業課 永松修 課長
「昨今は非常に抹茶ブームで国内外、今非常に需要が拡大しています。抹茶ブームに乗っていけるよう、対応できる範囲で対応しているところです」

健康志向の高まりなどから人気が集まる抹茶ですが、その輸出量もうなぎ上りで増えています。

農林水産省によりますと去年1年間の緑茶の輸出量は、およそ8800トン。

輸出量はこの10年間で2.5倍以上に増加しましたが、7割ほどを抹茶が占めていると言います。