◆それでも手元に残した1匹がいた

無情にも50匹を超える犬が捨てられた今回の事件。夫婦の自宅を訪れた捜査員が目にしたのは、最後に残った1匹のミニチュアダックスフントだった。「この子は溺愛していたんです」と説明された。ほかの犬は捨てられても、どうしても手放せなかった犬だ。何が特別だったのかはわかっていない。
ただ、無秩序な飼い方で異常繁殖させたあげく山や公園に捨てたことが事実であれば、そんな飼い主に“溺愛”された犬がふびんでならない。
唯一の救いは、保護された57匹すべての新しい飼い主が見つかり、新しい生活を始めたことだ。