大学入学共通テストがいよいよ今週末に迫ってきましたが福岡県ではインフルエンザの警報レベルが続いています。

感染者の増加を受け、今、インフルエンザの薬が不足する状況となっていて、調剤薬局は対応に追われています。

インフルエンザ「警報レベル」続き深刻な薬不足に

福岡県内に69店の調剤薬局を展開する新生堂薬局で薬剤師に話を聞きました。

新生堂薬局薬剤師 中島至彬さん「インフルエンザにも使われるたん切りの薬になるんですけど、全部で18錠くらいしかない状況で、卸に注文かけてもなかなかはいってこないっていう状況ですね。これだと1人分だけになります。咳止めにはなるんですけど、この咳止めも今注文してもなかなか入ってこない状況になりまして、元々バラバラ分を手配して、薬局の方で一包ずつまとめてお渡しをする」

インフルエンザの特効薬、タミフルも・・・

新生堂薬局薬剤師 中島至彬さん「これだけ在庫としては取り揃えているんですけどこれもだいたい1週間分もつかもたないかっていう状況になっていますね」

Q 1週間後にはまた入ってくるんですか?
「その保障はないです。」

Q 今のインフルの流行に薬の供給っていうのは足りていますか?
「潤沢にはないっていう状況ですね」

風邪の症状を抑える薬を中心に安定した量を確保できない状況にあるといいます。

厚生労働省によると今日時点で医療用医薬品1万7322品目のうち3246品目ですべての注文に対応できない限定出荷や供給停止が行われています。

深刻な薬不足の背景は?

薬不足の背景にあるのは4年前、ジェネリックメーカーの不正が発覚し行政処分が下されて一部、薬の製造が止まっている事。

そこに新型コロナやインフルエンザの流行が重なり薬不足に拍車をかけました。

新生堂薬局では近隣の店舗から不足した分を補ったり医師と相談し別の薬を処方したりしてもらうなど対応に追われています。

新生堂薬局薬剤師 中島至彬さん「先生は患者様の体調とかに合わせて一番ベストな薬を出されているのに、その薬がないっていう状況は薬局としては心苦しい状況です」