ホークスの和田毅投手(43)が5日、引退会見に臨み、引退の理由や、決断した時期などについて語った。引退会見の質疑応答は、次のとおり。
ー冒頭あいさつ
和田毅は今シーズンをもって引退をします。たくさんの方からメールや電話を頂いて、返信とか、まだ連絡できていない方々もたくさんいますが、この場を借りてお伝えさせていただきます。
-今の思い
最近決めた訳でもなく、ずっと前から、(引退することが)ある程度固まってきたのは今年の7月過ぎくらい。その時期には、ほぼほぼ自分の中では固まっていましたし、妻にも7月には伝えていた。ここまで皆さんに知られずにこの日を迎えられて、自分としては良かったなと思う。
-引退の決め手は
遡れば2019年、肩の痛みと闘いながら、2018年に全く投げられず、2019年に復帰しましたけれど、その年から5年間、「ダメになったらやめよう」と、毎シーズンそういう気持ちでやっていたので、5年間の中で、ホークスで選手としての役割はだんだん終わりを迎えているのかなと、少しずつ思いはじめて、その中で、今年は特にそれをすごく強く感じて、今度は選手ではない立場で、ホークス、野球界に貢献する、勉強する時間に充てたい思いが強くなっていった。今年は膝の痛みだったり、腰だったり、内転筋の肉離れだったり、中継ぎで投げているときも肩の痛みを感じながら、何度も注射を打ちながら投げていた部分もあったので、体がどんどんボロボロになっているのを、今シーズンの最後の方は感じていた。
-シーズン終盤はどんな思いでプレー
今年は膝の痛みが本当にきつくて、戻れないかもと覚悟していたんですけど、治療のかいもあって、9月前に良くなっていって、もしかしたら(今季中に)試合で投げられるかもしれないと思った時に、球団のトップの方に(今季限りでの引退)を伝えて、どんな形でもいいので、今年で最後という気持ちでやっていたので、どんな形でもチームに貢献できる形で終わりたいなと。最後は肉離れしてしまって、日本シリーズで全く貢献できずに申し訳なかった。
-日本シリーズ前の練習の時はどんな思い
その時期は球団のトップの方しか知らなかったので、監督も選手もコーチも誰も知らない状態だったので、肉離れをしてしまって、来年のためにリハビリを頑張ってくれと声をかけていただいた時に、自分としては今年で終わりなので、その時に初めて小久保監督と倉野コーチらに伝えた。
-最後まで多くの人に伝えなかった理由
今年ホークスは優勝しましたし、自分の中でチームが優勝した中で、(ポストシーズンの前に)引退試合とか、引退の報告をして、自分で言うのも変なんですけど、「和田さんの為に」とか、「和田のために日本一になろう」とか、そういう空気だけには絶対にしたくなかった。自分も今年ほとんどチームに貢献できていませんし、優勝したのは紛れもなくチーム全員の力ですし、皆の力ですし、ファンの声援があっての優勝だと思いますし、その中に私情を挟んではいけないなと。自分のためにという空気だけは絶対やってはいけないなと。みんなの力で勝ち得た優勝なので、みんなの力でクライマックスシリーズ、日本シリーズを戦って欲しい気持ちがあった。球団の方からはもちろん、引退試合の話などは頂いていたんですけど、そこは固辞させて頂きました。