去年12月からことし1月にかけて、広島市に住む80代の女性が、特殊詐欺の手口で現金およそ8800万円をだまし取られた事件で、警察はそのうち現金3400万円を受け取った疑いで、住居不定の男(27)を逮捕しました。

詐欺の疑いで逮捕されたのは、住居不定・無職の男(27)です。

警察によりますと、男は氏名不詳の別の男らと共謀し、ことし1月、別の男らが広島市中区の女性(81)に電話をかけるなどして、介護施設入居権利の名義貸しに伴う資産保護のために現金3400万円を送付する必要があるとウソを言い、現金を東京都板橋区のアパート宛てに送らせた際、アパートで現金3400万円が入った荷物を受け取り、だまし取った疑いがもたれています。

調べに対して男は「黙秘します」と話しているということです。

男は現金の送付先であるアパートには住んでおらず、時間指定された宅配便を受け取ったあと、現金を持ってその場を去ったということです。

被害にあった女性は、去年12月上旬ころからことし1月にかけて5回にわたって合計約8800万円をだまし取られていて、警察は、今回の3400万円は5回目の送付分とみています。

警察は事件に関わったとされる別の男らについても捜査を進めるとともに、だまし取られた現金の行方についても調べています。