柴田和広 記者
「ここが、患者さんが入院生活を送る地域包括ケア病棟です。実はここは、これから家に戻る人だけではなくて、家に戻った人が軽い症状で再度、入院が必要になったときの受け皿にもなります」

自宅に戻った患者の医療は、地域のかかりつけ医が担います。そのかかりつけ医を支援するのもこの病院の役割です。

課題が、介護度が重く、病院に行けない患者への訪問診療です。小さな診療所などでは医師への負担が大きく、安佐地区でも医療機関の4分の1ほどしか取り組めていません。

この日は、かかりつけ医への説明会がありました。

安佐市民病院 土手慶五 病院長(安佐医師会病院 院長予定)
「これからの高齢者をかかりつけ医として診て行くときに、やはり大きい問題としては、お1人でやっていたら疲弊するだろういう問題が必ず起こって来ると思うんですね」

かかりつけ医が疲弊したとき、将来、医師会病院が一時的に患者を預かる計画です。医師の中にはかかりつけ医の連携を考える人もいます。

かかりつけ医
「みんなでやっていくという形を作らないと疲弊していく可能性が高いので、早くグループ作りをしていくのが大事かなと思いますね。よその患者さんもうちが診てあげたりとか、お互いさまですよね」

病院の1階には、広島市が安佐医師会に運営を委託する「在宅医療・介護連携支援センター」が入ります。

センターは、医師会病院の開院に向け、3年前から地区内で在宅医療や介護に関わる全ての職種の人の横のつながりを作って来ました。情報交換で得られたデータはすでに患者の医療・介護に活かしています。

広島市北部在宅医療・介護連携支援センター 高橋祥一 センター長
「今まで以上に在宅医療・訪問医療が必要になってくると思いますので、それに対して、それに応えようとする多職種の方がたくさんおられることが、安佐北区の強味かなとは思います」

地域包括ケアのモデルケースとなるのでしょうか? 安佐医師会病院は、4月1日に開院します。