▼ダイヤ改正と速達性の向上
駅前大橋ルートの開業で、ダイヤ改正もおこなわれます。今回広島電鉄がこだわった点に“速達性”があります。
広電・仮井社長
「路面電車はノスタルジックなもの。例えば『あ、昔の京都の電車だ』みたいなイメージですが、広島の場合は主力の交通機関だと思っていますので、快適性や速達性を追求していかなければいけないと思っています。そのために、今回ちょっとしたチャレンジではあるんですが快速便を作ります」
8月3日から年末までの平日朝、広島駅発、広島港行きの1号線で2便、銀山町と胡町、立町を通過する“快速便”が実証運行されます。
広電・仮井社長
「広島駅から比治山を経由して宇品へ行く5号線は、稲荷町からまっすぐ松川町方面に出て行きます。5号線が出発した後は、紙屋町方面の間隔が少し空くんです。そのタイミングを使って快速便を走らせます。最終的には紙屋町で先行の各駅停車の電車にくっつくかもしれないですが」
駅前大橋ルートの開業で、広島駅と紙屋町東は従来の14分からおよそ4分短縮され10分に。快速便はさらに1分短縮し9分程度と、広島駅から紙屋町・八丁堀までの時間が大幅に短縮されます。

▼広島駅と紙屋町・八丁堀 2大商業地区の今後の関係性
小林キャスター
「広島駅と紙屋町・八丁堀が、新しい路線の開業によってどのように変わっていったらいいと思いますか?」
広電・仮井社長
「今はミナモアができて広島駅がかなり集客力を持っていますが、広島に来た人がそこで終わって帰られるのは広島としてももったいない。中心部に出て、紙屋町・八丁堀の賑わいがないといけないと思っています。回遊してもらうことで経済も回るし、さまざまな方に楽しんでいただけると思っています。広島駅と紙屋町・八丁堀をつなぐのが今回の電車の役割だと思います」
広島市中心部の移動をもっと便利にと、仮井社長は、更なる利便性や速達性の向上に向けて、次の一手を考えています。
▼更なる利便性と速達性へ… 次の一手は?
広電・仮井社長
「路面電車には電停の数が沢山あります。電車の長さも長くなってきてますし、電停の数を少なくすると言うのもひとつ速達性の意味で検討しなければならない。電停自体も、待つ環境もすべて良いかと言われるとそうでもない電停もあるので、“もっとバリアフリーに”という改良もいまから必要です。場合によっては電停をひとつ無くしてでも、その近くの電停をきれいにして乗りやすくすることも大事だと思っています」
近接する電停の統廃合も視野に、より使いやすい乗り物をめざしていくと力を込めていました。
広島駅の2階に路面電車が乗り入れる駅前大橋ルートは、ついに8月3日開業です。
小林キャスター
「利用者のみなさんに何かひとことお願いします」
広電・仮井社長
「とにかく風景が違いますので、乗ってみていただききたいと思います。移動する目的でアトラクションではないですが、楽しんでいただいて、“広島にいいものができたな”という思いを持っていただければありがたい」