子どもたちは夏休みが始まり、自然に触れる機会が増える時期です。でも、夏のレジャーは「ハチ」に注意が必要です。
20日、北海道では、ソフトテニスの大会中、17人がスズメバチに刺されたとみられ、軽いけがをしました。
近藤志保 記者
「スズメバチはこれからの時期、注意が必要だということです。専門家にうかがいます」
広島市東区にある森林公園こんちゅう館です。
広島市森林公園こんちゅう館 昆虫技師 逸見敬太郎 さん
「この黄色と黒のしま模様、そして体の大きさが特徴です」

こんちゅう館の周りの森を案内してもらうと、ここにもスズメバチの姿がありました。
広島市森林公園こんちゅう館 昆虫技師 逸見敬太郎 さん
「すごく樹液があちこちから出てる木なので、ここには来ていると思うんですけど」
スズメバチは、栄養補給のために樹液を吸いにやってきます。スズメバチはカナブンを追い払ってしまいました。基本的に、ハチは人間に対していきなり攻撃をすることはありません。
広島市森林公園こんちゅう館 昆虫技師 逸見敬太郎 さん
「まず人間の周りを旋回して、口をカチカチと鳴らして威嚇をしてきます。そういったハチの前兆の行動を見たら、激しい動きを避けて、ゆっくりとその場を去ることが大事です」
広島市森林公園こんちゅう館 昆虫技師 逸見敬太郎 さん
「日中は黒いものに反応するといわれていますので、黒っぽい服装は避けることが理想です。夜間は、日中とは逆に白っぽい服装によく反応するといわれていますので、夜間であればハチからの攻撃は受けにくくなるといわれています」
広島市森林公園こんちゅう館 昆虫技師 逸見敬太郎 さん
「これから巣の規模がどんどん大きくなっていって、数も増えてきますので、7月から10月にかけて、広島の暖かい地域だともっと遅くまで注意が必要です。スズメバチは秋に結婚飛行(交尾)を行うんですが、その時期に巣の次世代を担う新女王と新雄バチが飛び立ちますので、それらを守るために攻撃性が高くなってきます」
広島県内でも21日に、安芸太田町の恐羅漢山で学生がハチに刺される事故がありました。高校生グループが登山をしていたところ、女子生徒1人がハチに刺され、ヘリで搬送されましたが、意識は、はっきりしていて軽症だったということです。

ハチの対策
▼山に入るときは服装に注意が必要。日中は黒っぽい服がNG。夜間は白っぽい服がNG。香りの強い香水などはつけない。▼遭遇したら手で払わずその場をゆっくりと去る。▼刺されてしまったらすぐに病院へ。