広島市安佐動物公園のマルミミゾウ「メイ」が、早ければ8月に国内初の出産を迎えます。エコー画像からは、順調に育つ赤ちゃんの様子が分かります。安佐動物公園の赤ちゃんを迎える準備を取材しました。

マルミミゾウのメス=「メイ」は妊娠17か月です。赤ちゃんのお父さんは「ダイ」。現在、飼育されているマルミミゾウは世界にわずか3頭で、そのうちの2頭が安佐動物公園の「メイ」と「ダイ」です。

「メイ」の出産は、8月から10月の予定。マルミミゾウの出産は、国内では初めてとなります。

園によりますと、妊娠の経過は順調で、赤ちゃんの頭の幅は20cm以上に成長。エコー画像ではかわいらしい「鼻の穴」が確認できます。

出産・子育てに備えて、園では▽「メイ」と赤ちゃんが過ごすスペースを確保するため展示場をブロックで仕切ったり、▽ゾウ舎の格子に細かいアミを設置したりする改修工事を進めています。

出産費用をまかなうために園が実施したクラウドファンディングでは、目標額を大きく上回る3090万円が集まりました。

広島市安佐動物公園 企画広報係長 田邊 尚さん
「(集まった額に)本当にびっくり、職員一同。あんなにたくさんの方に注目していただいている。ぜひ無事に産んでもらってお客さんに早く子供を見ていただけるように頑張っていきたいと思っています」

園では集まった資金を利用して、▽遠隔で監視できるビデオカメラなどを購入するほか、▽人工哺育が必要となった場合にも対応できるようゾウの赤ちゃん専用のミルクも用意。国内初の出産に向けて万全の体制で臨むことにしています。

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(スタジオ)
マルミミゾウの出産は日本初。もちろん安佐動物公園も初めての経験なので、別の種類のゾウの出産経験がある園に情報を聞いたりしながら手探りで取り組んでいます。メイは野生の群れで子育てを学んだ経験がないので、万一に備えてゾウ用のミルクも準備しているそうです。心配もありますが現在、メイは食欲も変わらず、赤ちゃんも順調に育っているそうです。待ち遠しいですね。