大分県別府市で大学生2人が死傷したひき逃げ事件。容疑者が逃走し、未解決のまま1年以上が経過。事件当日、何があったのか?被害に遭って生き残った男子大学生は「自分が事件の真相を話すことで解決に繋がるのであれば」と今年6月取材に応じ、当時の状況について証言しました。

目が合ったら、いちゃもんつけてきた

別府市の県道で2022年6月29日の夜、軽乗用車が現場の制限速度を大幅に超えた時速80キロ以上で、赤信号で停車していたバイク2台に追突。原付バイクの男子大学生(当時19)が死亡。オートバイの男子大学生(当時20)が軽いけがをしました。

軽乗用車を運転していた八田與一容疑者(27)は車の中に財布や携帯電話を残し、裸足で逃走。警察はひき逃げの疑いで公開手配していますが、いまだ逮捕に至っていません。

公開手配中の八田與一容疑者

別れの日は、突然訪れました。

被害にあった男子大学生:
「昼ぐらいから湯布院に2人でバイクで行って帰ってきて、ここで買い物をしていました」

男子大学生と亡くなった男性は商業施設で買い物を終え、それぞれが駐車場の別々の出口から出ようとしました。亡くなった男性側の出口に突然現れたのが八田容疑者でした。

「亡くなった友だちが誰かと話しているのが見えたので待っていました。遠目からだったので友だちと話しているのかなという感じで。本当にもう15秒~30秒もないぐらいの会話だったので気にも留めずそのまま合流しました」

「合流したときに、『あれ誰やったの?友だち?』と聞いたら、『変なやつに絡まれたんよね』という話でした。八田容疑者がスピーカーから爆音で音楽を流しながら歩いてきたらしくて、パッと目が合ったんですかね。向こうが多分いちゃもんつけてきた」

「僕の友だちはすぐ謝ったらしいんですけど、そこから『ここ原付通ったら悪いんじゃね』みたいな、よく分からない文句をつけてきて…ぐらいの話だったらしいですね」