2022年は最多の自殺者… 突出する「9月1日」

国の調査によりますと、去年の児童・生徒の自殺者数は514人で統計が残る1980年以降で最多となりました。内訳としては、小学生が17人、中学生が143人、高校生が354人となっています。中でも夏休みが終わる9月1日ごろ、自殺に追い込まれてしまう子どもたちが突出して多くなっています。

子どもたちが抱える悩みの解決につなげようとサポートの場も広がっています。8月23日には弁護士による特別相談会が開かれました。相談は電話やLINEで受け付け、内容は友だちや家族など人間関係の悩みが多いということで、担当の弁護士が関係機関に連絡するなど個別に対応しました。

(県弁護士会 巨瀬慧人弁護士)
「話してみるとか相談してみる。それだけで心が軽くなることもあるので、人に頼るということを忘れないでもらいたいと思っています」

一方、山口院長は保護者に対して「子どもの気持ちに耳を傾けてほしい」と強調します。

(山口智之院長)
「良くない例としては『どうして学校行かないの?』という問いかけですね。 実はこれは学校に行かないことを責めているようにきこえてしまう。保護者はお子さんに対する愛情が強ければ強いほど、どうしても登校を強く促しがちになってしまう。そうではなくて『いま何か考えていることあるの?』とか、『何か嫌なことあったの?』とか、お子さんの気持ちに傾聴するような流れを作ってもらえたらいい。小さな変化を感じ取ってほしいと思います」

子どもたちのSOSの主な例です。
▼頭痛や腹痛など体調不良を訴える
▼朝のトイレや着替え、朝食にいつもより時間がかかる
▼夜に寝れない、夜中に何回も目が覚めるなどの睡眠トラブル