ガソリンの高騰が止まりません。大分県内のガソリン価格は9週連続で値上がりし、過去最高値に迫る水準となっています。
(安部記者)「車の利用者には痛いガソリン価格の高騰。ハイオクにいたっては200円の大台を突破しました」
石油情報センターによりますと28日時点でレギュラーガソリンの県内の平均小売価格は1リットルあたり189.2円と前の週から0.6円上昇。最高値を記録した2008年8月の190円に迫る勢いです。また、ハイオクは200.2円と15年ぶりに200円台を突破、軽油も0.7円値上がりしています。
(来店客)「本当に困る、他の物も値上がりしているのでキツキツ」「困るけど仕方がない、耐えるしかない」
ガソリン価格の高騰で打撃を受けているのがバス会社です。
(大分バス乗合課・仲摩剛課長)「このまま行くと去年に比べて年間で4500万円のコスト増となる見込み」
242台のバスを保有する「大分バス」。軽油が1円上がると年間で300万円のコスト増となります。現在は国の補助金のおかげで運賃の値上げはまぬがれていますが、この状況が続けば最悪の事態も考えざるを得ないといいます。
(大分バス乗合課・仲摩剛課長)「このまま上がり続ければ路線の維持が困難になる。利用者にたくさん乗ってもらうことはもちろん、ありとあらゆるところに協力をお願いしたい」
一方、別の業種でも影響は深刻です。
(みどりやクリーニング・小原一基社長)「これがドライの機械で油で洗っている。そのあとの乾燥機もボイラーの熱を使っている」
大分市で7店舗を展開する「みどりやクリーニング」。衣類を洗う際の洗浄・乾燥・包装まですべての工程で石油製品を使っています。原材料費は原油高騰前のおととしと比べて35パーセントも上昇。コロナ禍から企業努力もし尽くし、値上げも考えています。
(みどりやクリーニング・小原一基社長)「とても痛い。材料を扱う資材業者とも交渉しているがそこも苦しいと言う中で、こちらも少しずつ値上げするしかない」
様々な分野で影響が出ているガソリンの高騰。石油情報センターは「来週も国の補助金削減分の小幅な値上がり」を予想しています。