太平洋戦争の歴史を調査している「豊の国宇佐市塾」が、米軍の戦闘機による大分県国東市の港への空襲の様子など、新たに確認された映像を公開しました。
映像には、港に停泊した小型船が機銃掃射を受ける様子が記録されています。これは終戦のおよそ半月前、現在の国東市・安岐漁港が米軍戦闘機による空襲を受けた場面です。
豊の国宇佐市塾は、アメリカ国立公文書館から入手した太平洋戦争の映像を長年にわたり分析・研究していて、今回新たに確認できた18点の映像を7日公開しました。

(豊の国宇佐市塾・織田祐輔さん)「これが今は無き国東線の線路で、場所としては安岐漁港です。今は空港に行く橋がかかっています」
県内の映像としては4年ぶりに確認された安岐漁港の空襲は、1945年7月31日、米軍戦闘機が国東半島の海岸線を南下しながら行った攻撃の一部と特定されました。
また、同じ日には現在のハウステンボスの場所にあたる長崎県佐世保市の海兵団の兵舎と、大村湾で小型輸送船が攻撃を受けていたことも分かりました。

戦後80年となる今年、宇佐市塾では日本の特攻機による攻撃や九州各地への空襲など、太平洋戦争に関する映像を3回にわたって公表しました。
(織田祐輔さん)「戦後80年経ってしまって、戦争の記憶を持つ方がさらに少なくなっています。あの戦争が何だったのかを目で見て考えるツールとして、この映像を活用してほしい。今年は特に戦後80年という節目なので、3回公開しました」
宇佐市塾は、戦争の記憶を風化させないため、今後も年に2回程度新たな映像を公開したいとしています。また、来年2月には研究者らを招きシンポジウムを開催する予定です。



















