前線の影響により、九州北部では記録的な大雨となり、大分県内で住宅への浸水や道路被害が相次ぎました。地盤の緩んでいるところがあり、土砂災害などに警戒が必要です。

大分県では10日、線状降水帯が発生し、日田市で観測史上最大となる1時間に117ミリの猛烈な雨を観測しました。このため日田市は1万世帯・2万3000人を対象に緊急安全確保を出しましたが、11日午後3時に警戒レベル3の高齢者等避難に切り替えました。

日田市内の避難所

現在、中津市に土砂災害警戒情報が発表されています。

降り始めからの雨量は日田市で308ミリ、日田市椿ヶ鼻で288.5ミリ、玖珠で260.5ミリに達しています。

日田市では住宅1棟が床上浸水、5棟が床下浸水の被害が確認されています。また、道路被害は県内で5件に上っています。

12日正午までに予想される24時間雨量は、いずれも多いところで西部で150ミリ、北部で100ミリ、中部と南部で80ミリとなっています。

別府市 10日夜

JRは豊肥本線と久大本線の特急列車が全便運休となっているほか、普通列車も一部区間で運転見合わせ。日豊本線は特急・普通ともに本数を減らして運行しています。

大分自動車道では玖珠ICから杷木ICの間が上下線で通行止め。高速バスの福岡便が運転見合わせ、長崎便は終日運休となっています。

これまでの雨で県内は地盤の緩んでいるところがあり土砂災害などに警戒が必要です。