鎌倉時代の元寇で沈んだ蒙古軍の船の遺物が残る松浦市の鷹島海底遺跡について、これまでの調査成果と今後の方針を話し合う報告会が開かれました。

1980年から始まった長崎県松浦市伊万里湾の鷹島海底遺跡の調査。鎌倉時代に蒙古軍が日本に攻め込んだ「元寇」の謎が水中考古学によって少しずつ明らかになっています。


地元住民などが出席した30日の報告会では、調査を行っている國學院大學の池田榮史教授が結果と展望について解説しました。


これまでに、元寇で沈んだ蒙古軍の船2隻のほか、3隻目とみられる残骸も見つかり、錨や甲冑などが引き上げらています。
参加した住民:
「海ってすごく身近な物なんですけど、そこに750年の歴史がまだまだ埋まっているんだなというのはこれからこの町で過ごしていくのが楽しみ」
國學院大學 池田榮史教授:
「海底の遺跡というのが持っている保存状態の良さというのがあるので、蒙古襲来の実態が物が出てくれば出てくるほど、ますます明らかになっていく。そういう意味では非常に楽しみな場所だと思います」


今年は元寇の始まりとなった文永の役から750年。池田教授は鷹島海底遺跡への関心を高めて、今後、未着手のエリアでも調査に取り組みたいと話していました。