五島産業汽船の船の検査費用などに新上五島町が補助金を支出したのは違法だとして「町長がおよそ6千万円を返還するよう」求める住民訴訟の第1回 口頭弁論が行われました。

訴えを起こしたのは、五島産業汽船と競合する九州商船の関連会社「上五島運輸」と住民7人です。

訴状によりますと、新上五島町は、長崎と新上五島町の鯛ノ浦を結ぶ五島産業汽船の高速船「びっぐあーす」の検査費用を「2020年度に限り補助する」としていたにもかかわらず、ことしも、費用などの一部およそ6千万円を補助金として支給。

原告らは、この補助は、公益上必要な補助に該当しないほか、九州商船には補助が行われていないことから、憲法上の平等原則や、地方自治法に違反するなどとして、支出した補助金を町長が返還するよう町に求めています。

21日の第1回 口頭弁論で、町側は裁判を欠席。
原告側の代理人弁護士によりますと、被告側は請求棄却を求めていて、争う構えと見られています。