様々な物が値上がりする中、長崎県内では牛肉の消費量が減少傾向にあり、この影響が子牛の価格にまで波及。
県は4日、緊急の対策会議を開きました。

物価高騰が続くなか 肉の買い物事情を聞きました。

80代:
「豚肉と鶏肉ばっか、すいません。高かけん牛肉はあんた…。
せめて合いびきぐらい買うてカレーライスば 食ぶっけどね」

30代:
「買いますね、子どもいるんで。皆で(バーべーキューを)やろうかな~みたいな」
7歳:「(バーベキュー)大好き!(ほんと~じゃあ楽しみだね)うん」

30代:
「けっこう頻度は低いかなと。自分たちで買って食べることは少ないかな…食べたいけど」

60代:「外国産はかなり安いので僕は外国産を買いますね」

牛肉の買い控え傾向がみられるなか 長崎市の精肉店では──

ワタナベ商店 渡部政則 取締役専務:
「(牛肉は)今までにない売れ行きの落ち込みはありますね」
牛肉自体の価格は “横ばい” なものの、様々な物価が上昇していることで、牛肉にかける費用が減っているのではと見ています。

このため少しでも安いものを買い求める客が増加。
さらにここ2週間は、暑さも相まって売り上げが通常より2割減少したそうです。

ワタナベ商店 渡部政則 取締役専務:
「高級なお肉(ロース・ヒレなど)よりも、比較的お求めやすいところ(モモなど)から先に売れていく感じはありますね。スタミナ付けていただくためにもお肉は食べていただきたいんですけど

牛肉の消費が低迷することで影響を受けるのが子牛の価格です

この事態を受け、きょう県や生産者団体などが出席しての緊急会議が開かれました。

県内の1頭あたりの子牛価格は去年4月から急激に減少し先月には、2年前の半分近くに減少。
その一方で生産費の最大7割を占めるという飼料価格は…

長崎県の担当者:
「(約3年前は)トンあたり6万5,600円前後で推移をしていたんですけど、去年7月あたりからトン当たり10万円を超える水準で上昇をしておりまして、それ以降高止まりで推移をしてきているという状況です」

JA長崎県中央会農業振興部 松浦祐介 部長:
「農家さんの力ではいかんともしがたいような状況。飼料が高い、それとなかなか出荷した子牛の価格が伴わないということで、非常に生活に苦慮されている」

会議では国や県の支援制度の周知に努めることなどが確認されたほか、生産者からは早急に支援に着手するよう求める声があがりました。

また県では来月3日まで県内の231店舗で長崎和牛を購入・食事した人に景品が当たるキャンペーンを実施していて長崎和牛の消費拡大を呼びかけています。