半径5キロの壁―裁判の窮地を拓く「目に見える証拠」

長崎原爆の「被爆地域」は、国が放射線の影響を認める「半径5キロ」を基本に旧長崎市などで線引きされています。12キロ圏内のうち被爆地域から外れた場所にいた人たちは、「被爆体験者」とされ、放射線の影響はなかったとされています。

被爆体験者が起こしている裁判は、最初の提訴から既に19年が経過。再提訴の控訴審が大詰めを迎える中、原告側は「デスボール」の論文を証拠として提出し、「内部被ばく」の影響を受けた可能性があることを裏付けていると主張しました。

三宅敬英弁護士:
「内部被ばくは目に見えない。見えない所でどうしても言った言わないの論争が続く中でようやく証拠が出てきた。これに基づく全員勝訴判決が書き得る論文、すごく意義があると私は思ってます」

広島では新基準が作られ、被爆地域の外で「黒い雨」を浴びた7500人あまりが既に被爆者と認められました。長崎は「雨が降った客観的な証拠がない」として対象外とされています。