「形になってきたら、もうニヤニヤして。『かわいか~!』って思いながら」

そう言って屈託のない笑顔を見せるのは、アクセサリー作家の松田友紀さん(45)。

長崎県諫早市を拠点とする彼女のブランド「kawaika」のブースには、その作品と彼女の明るい人柄に惹かれ、開店前から多くのファンが列を作ります。

しかし、その手元に目を向けると、指先は関節リウマチによって大きく変形しています。16歳で発症し、一時は自力で立つことさえできなくなった絶望の日々。かつてバレーボール部のエースとして活躍していた彼女にとって、動かなくなった指先は、誰にも見せたくない「弱さ」の象徴でした。

そんな彼女が、なぜ1セットに4時間もの歳月をかけ、痛みと向き合いながらビーズを紡ぐ道を選んだのか。そこには、自分を閉じ込めていた心の殻を破り、かつての仲間との再会、そして「病にさえ感謝する」という心の変化がありました。不自由な指先から放たれる、誰かを勇気づけるための輝き。「できないこと」ではなく「できていること」を数えることで見つけた、彼女流の幸せの法則に迫ります。

前編:16歳で寝たきりに。失われた「普通」の青春を読む