長崎県内各地の桜をテーマにしたNBC長崎放送のカメラマンレポート「長崎のサクラ」

今回は長崎市中川にある料亭橋本の庭園を彩る「カルルス桜」です。チェコの温泉地「カルルスバード」に風景が似ていることが名前の由来とされています。

「明治20年、当時の県知事が数千本の桜を植樹」―歴史を刻む並木

長崎市中川の「カルルス桜」は、明治20年に当時の県知事が中川一帯に数千本の桜を植樹したことを起源とする、歴史ある桜の名所です。明治時代の面影を今に残すその景色は、木造の回廊が続く日本庭園を満開の桜が縁取り、静かな奥行きを生み出しています。

「カルルス桜と呼ばれている」―水辺に映えるピンクの樹冠

水辺の景色を背景に、桜の枝が画面いっぱいに広がる場面も印象的です。枝先に密集した花が白からピンクへと変化し、川面との対比がそのスケール感を際立てています。

「木を残したのは地元の人たちの反対があったから」―保存の経緯

地元住民によると、かつてこの一帯には雑木が茂っており、自治会が県に依頼して伐採が行われた時期があったといいます。そのとき桜の木も伐採の対象となりましたが、地元の人たちが強く反対したことで、現在の木が残されることになりました。

「春の桜だけでなく四季折々の景色を楽しめる」―撮影に協力した料亭橋本

撮影に協力した料亭橋本によると、春の桜にとどまらず、夏は緑、秋は紅葉と、四季を通じて中川の自然が楽しめるということです。明治から続く桜並木は、地域の人々の記憶と暮らしを静かに支え続けています。