「新幹線のようにするしかないか」対策のジレンマ

この会社では、新幹線や飛行機のように「決済をしなければ予約が確定しない」仕組みの導入を実際に検討しているということです。しかし、そこには大きなジレンマがあるといいます。

担当者:
「新幹線などと違い、バスは窓口のない『バス停』から乗車されるお客様もいます。ネット決済が難しいお年寄りの利用も多いです。対策によって、そうした方々の利便性が下がってしまうのは、我々としても非常に心苦しいのです」

利便性と不正防止の板挟みとなっている高速バス業界。
若者からお年寄りまで、多くの人の移動を支える高速バスが、その利便性を逆手に取った一部の利用者の悪質な行為によって、“信頼の仕組み”の見直しを迫られる、皮肉な事態となっています。