近年、線状降水帯の発生による大雨や台風、地震などの自然災害が全国各地で多発している。

いつ発生してもおかしくない大規模災害。命を守るためには、日ごろからの備えと、早めの避難が重要だ。

いざという時に、市民が迅速に避難できるよう、長崎市では、2018年度から「マイ避難所」運動を進めている。

■「マイ避難所」とは?

災害が発生するおそれがある場合、危険な場所にいる人は、避難が必要となる。

その際、住環境や世帯構成などは家庭によって異なることから、それぞれに合わせた避難行動を考える必要がある。

「マイ避難所」は、災害時に「いつ」「だれと」「どこに」避難するかを、あらかじめ決めておく取り組みだ。

候補となる場所は、自治体が指定する避難所に限らない。

例えば、台風に備えた避難場所を考える場合、近所の頑丈な建物(ホテルなど)などでもよい。

状況によっては、避難すること自体が危険なこともあり、自宅が頑丈な場合は、自宅の安全な場所にとどまる方がよいこともある。

「マイ避難所」は、「大雨の場合」、「地震の場合」など、災害別に考えること。また、候補の場所やそこまでの避難経路が安全かどうかを、自治体のハザードマップで確認し、家族・親族らと決め、皆で共有することが大事だ。

長崎市は、webサイトで、避難のタイミングや、避難する場所などを記入できる「マイ避難所シート」をダウンロードできるようにしていて、多くの市民に、シートを活用して話し合い、皆が目につきやすい場所に貼っておくことなどを呼びかけている。

また、さらに取り組みを推進するため、「マイ避難所」について知ってもらい、決める際のポイントなどをわかりやすくまとめたアニメ動画も制作し、公開中だ。