強い勢力の台風19号は、日本のはるか東の海上を東北東へ進んでいます。一方、強い台風20号はベトナム方面へ進んでいます。気象庁によると、台風19号は29日には「温帯低気圧」に、台風20号は30日に「熱帯低気圧」に変わる見込みです。

【台風19号(ノグリー)】9月28日07時05分発表
■28日06時の実況
種別 台風
強さ 強い
存在地域 日本のはるか東

進行方向、速さ 東北東 35 km/h (19 kt)
中心気圧 960 hPa
中心付近の最大風速 40 m/s (80 kt)
最大瞬間風速 60 m/s (115 kt)

■29日06時の予報
種別 温帯低気圧
存在地域 アリューシャンの南
進行方向、速さ 北東 50 km/h (28 kt)
中心気圧 980 hPa
最大風速 35 m/s (65 kt)
最大瞬間風速 50 m/s (95 kt)

【台風20号(ブアローイ)】9月28日06時45分発表
■28日06時の実況
種別 台風
強さ 強い

存在地域 南シナ海
進行方向、速さ 西北西 30 km/h (15 kt)
中心気圧 975 hPa
中心付近の最大風速 35 m/s (65 kt)
最大瞬間風速 50 m/s (95 kt)

■29日06時の予報
種別 台風
強さ 強い
存在地域 ベトナム

進行方向、速さ 西北西 20 km/h (11 kt)
中心気圧 975 hPa
中心付近の最大風速 35 m/s (65 kt)
最大瞬間風速 50 m/s (95 kt)

■30日03時の予報
種別 熱帯低気圧
存在地域 ラオス
進行方向、速さ 西北西 25 km/h (13 kt)
中心気圧 1000 hPa

「温帯低気圧」と「熱帯低気圧」何が違う?

どちらも同じ低気圧ですが、その性質は異なります。

【熱帯低気圧】熱帯の暖かい海上で発生し、水蒸気をエネルギーにして発達します。台風は、この熱帯低気圧が発達して最大風速が17.2m/s以上になったものです。台風は熱帯低気圧の“強いバージョン”とも言えます。

【温帯低気圧】日本などの中緯度帯で、北の冷たい空気と南の暖かい空気がぶつかり合うことで発生するエネルギーで発達します。寒冷前線や温暖前線を伴うのが大きな特徴です。

「温帯低気圧に変わる」は “弱くなった” ではないので注意

台風19号のように、台風が北上して「温帯低気圧」に変わる場合、決して勢力が弱まったという意味ではありません。

性質が変化しただけで、暖かい空気と冷たい空気をエネルギーに再発達することもあります。また、台風の時よりも風の強い範囲が広がることがあるため、中心から離れた場所でも引き続き強い風や雨に注意が必要です。ただし、台風19号は日本から離れていく見込みで、直接的な影響はない見込みです。