オンラインゲームで、子どもが知らないうちに高額な課金をしていた――そんな相談が全国の消費生活センターに相次いでいます。高校生が数カ月でおよそ100万円を課金していたケースも。家族でルールを話し合うことや、保護者による端末の管理設定が重要だと専門家は呼びかけています。

相次ぐ「課金トラブル」相談

長崎県南島原市消費生活センターには、未成年によるオンラインゲームの「課金トラブル」に関する相談が相次いでいます。

■事例(1)
高校生の息子のスマートフォンに不具合が生じ、父が確認した際、オンラインゲームで課金をしていることが判明。数カ月に渡り合計100万円課金していた。コンビニでアプリにチャージして課金していたことも後でわかった。

■事例(2)
家族で共有しているタブレット端末がある。買い物していないのにクレジットカードの利用通知が頻繁に来るようになり、中学生の娘がオンラインゲームで8万円課金していることが判明した。

消費者庁も、事例を挙げてオンラインゲームトラブルへの注意を呼び掛けています。

■事例(3)
テレビで無料とCM をしているゲームサイトに、無料ならと思い、娘のために自分のスマホで登録をした。娘は本当のお金が必要だと思わず、アイテムを多数購入して遊びんだ。後日カード会社から約10 万円の請求書が届いた。

■事例(4)

カード会社からオンラインゲームの利用料金約2万円の請求があった。驚いて息子に聞くと、ゲームの利用について友達に教えてもらい、無断でカードを持ち出して使ったことを認めた。息子の話では、年齢確認画面を11歳にしたらゲームができないので、20歳以上と入力したとのことだった。

家族でできる“課金トラブル”予防策

未成年者の課金トラブルを防ぐには、次のような対策が有効です。
▶スマホやタブレットの使用ルール(使用場所・時間・課金の有無)を家族で話し合う
▶子ども専用のアカウントを設定し、ペアレンタルコントロール機能(保護者による利用制限)を有効にする

また以下のポイントを注意するようにして下さい。
▶生年月日等の利用者情報を正しく登録する
▶パスワード等の登録情報を厳重に管理し、むやみに他人に教えない
▶無料と有料の境目を十分見極め、有料サービスの利用時には、課金状況を随時確認
▶保護者として、課金状況を自分の目で定期的に確認

「使い方のルールを決めておく」ことが、トラブル防止につながります。トラブルになった場合などは近くの消費生活センターなどに相談してください。