全国和牛能力共進会、全共での宮崎県勢の戦いを振り返ります。

史上初、4大会連続の内閣総理大臣賞という偉業を成し遂げた県勢。その背景には、チーム宮崎の「固い結束力」がありました。

鹿児島県で5日間開かれた全国和牛能力共進会。

先陣を切って大舞台に挑んだのは小林秀峰高校の生徒たち。

(新設された特別区「高校及び農業大学校の部」)

引手の松元未美さんが出品牛「まひろ号」の最高の立ち姿を見せます。結果は・・・

「1位は鹿児島県の出品です」

牛の審査は惜しくも2位。取り組み発表と合わせた総合序列も優等2席と好成績でしたが・・・

1位を目指していただけに悔しさで涙があふれます。先輩農家たちはあたたかい拍手で健闘をたたえました。

(小林秀峰高校 松元未美さん)
「一生の思い出になりました。この経験を生かして次の5年後にある北海道の大会に自分で作った牛で挑戦してみたいなと思います」

その後、県勢は2つの優等首席を含め畜産王国宮崎の実力を全国に示します。

東臼杵から35年ぶりとなる出場を果たした延岡市の織田直行さん。地域の期待を背負って挑んだ第3区で3位に輝きました。

(3区・優等賞3席 織田直行さん)
「ほっとしている。みんなの思いを背負ってやったので、十分だと思います」

全共を戦ったのは出品農家だけではありません。
JAの技術員や地元の農家など多くの人たちがチーム宮崎を支えました。

宮崎市田野町の農家、川添友誠さん。

同じ宮崎中央から代表に選ばれた増田裕輔さん一家のサポートを続け、最終審査で引手の補助役を務めました。

5区では優等賞2席を獲得

(川添友誠さん)
「もちろん悔しいですけど、やっぱり2席というところかみしめて、5年後、10年後と全共があるので、それに向かってこの気持ちをぶつけられたらなと思います」

そして、今回の全共では畜産王国の将来を担う若手の活躍も・・・

6区では、西臼杵の若手農家を中心とした4人のチームが初出場ながら、1位に輝きました。

(6区・種牛の部で1位 興梠友成さん)
「本当に別世界というか、本当、最高の舞台だなと思いました」

2つの区分で優等首席、そして4大会連続となる内閣総理大臣賞の偉業を成し遂げたチーム宮崎。

(全国和牛登録協会県支部 長友明博事務局長)
「良かったよね。みんな頑張ったよね。そういう意味では満足している。最高のパフォーマンスができた。だからいいチームですよね。誇りに思う」

農家たちの努力と固い結束力で和牛日本一の称号をつかみ取りました。