記者リポート
「標高1400メートル、岐阜県との県境にほど近いこちらの現場は電波が通じない環境。いかに迅速な対応ができるか、これから訓練が始まります」

白山市と岐阜県白川村を結ぶ「白山白川郷ホワイトロード」で、秋の行楽シーズンを前に両県の関係機関が重大事故への対応を確認する訓練を合同で行いました。白山市の栂の木台駐車場に集まったのは、両県の警察や消防など11の機関からおよそ50人。

駐車場近くの道路で斜面が崩落し、車3台が巻き込まれたという想定のもと、ドローンで被害の状況を確認したり重機で土砂をかき分けながらけが人を安全に運び出すまでの連携を確かめていました。

白山野々市広域消防本部の白山消防署・宮本朋弘署長は「自治体との応援協定というものが使えるので、防災ヘリやドクターヘリの導入を考慮した形で災害に対応していければ」と話していました。本来、救助活動に用いられる県の消防防災ヘリ「はくさん」は悪天候により使用を取りやめましたが、県ではこうした不測の事態でも臨機応変の対応ができるよう、今後も訓練に力を入れていきたいとしています。