「共に生きる心を被災者の皆さんには取り戻してほしい」

興禅寺では、お釈迦様が亡くなったことをしのぶ法要「涅槃会」の前日、檀家や住民ら10人以上が集まり、涅槃団子を作りました。法要当日には約30人が集まり、檀家ではない地域の住民も多く参加しました。

「いろんなことあったけども、これからもあるだろうけども、一歩ずつ諦めないで。被災者でもある信者さんにも、そういう心を取り戻してほしい。共に生きる心を被災者の皆さんには取り戻してほしい。強く思う」と、法要を前に市堀さんは静かに語りました。

能登でも桜のつぼみがほころび始めた4月上旬。

市堀さんは托鉢のため、輪島市の中心部へと向かいます。歪んだ道路と電柱が傾いたままの街、そして仮設団地の隅々にまで鈴の音を響かせながら、約2時間半を歩きます。

仮設住宅の住民は「鈴の音聞こえて、後ろ姿も見えてんけど、どこのご縁様かなと思ったら永福寺さんやったもんで、手合わせした」「なんか力になってくれそうな感じ」と言葉をつなぎました。

市堀さんは、掲示板に貼るメッセージのために筆をとりました。

「被災者の方々には、人の命というものは孤独じゃないもんじゃないということを、諦めないで、永遠なる者と一緒に生きてるんだっていう、仏の心を忘れないようにしてね。少しでも心穏やかな暮らしを取り戻してほしい。その気持ちでいっぱいですね」。

傾いたままの掲示板には、今日も市堀さんの言葉が掲げられています。

市堀さんの姿を追った動画は、5月31日までTVerで配信しています。