石川県七尾市の和倉温泉で旅館を経営してきた「十番館」が、能登半島地震の影響を受け経営破綻したことが分かりました。

民間の信用調査会社、帝国データバンク金沢支店によりますと、十番館は2005年に別の企業から事業を引き継ぐ形で、温泉旅館の経営を始めました。

施設は22ある客室に65人を収容でき、ピーク時の2016年4月期には、北陸新幹線の金沢開業効果もあり、年間およそ1億5000万円の売上高を計上していました。

しかし、収益面では赤字決算を出すなどし、コロナ禍での集客力の低下に加え、能登半島地震の影響などから、2024年6月までに事業を停止していました。

こうした状況を受け今回、十番館の債権者が破産を申し立て、3日に金沢地裁七尾支部から手続きの開始決定を受けました。

負債額はおよそ1億4000万円と見込まれています。