石川県小松市でニット製品の製造加工を行っていた「西田ニット」が2月20日、事業再開を断念し、金沢地裁小松支部から破産手続きの開始決定を受けたことが分かりました。負債総額はおよそ4400万円に上るとみられます。
民間の信用調査会社・帝国データバンクによりますと、西田ニットは1984年に小松市浜佐美本町で設立された撚糸業者で、近隣の繊維業者からの受注を中心に長年、ニット製品の製造や加工を行い安定した売上を計上していました。
しかし、安価な海外製品の台頭や製造拠点の海外移転など業界全体で経営環境が厳しさを増す中受注が低迷しました。また、運転資金や設備投資資金として利用してきた金融機関からの借り入れも返済が滞るようになり、厳しい資金繰りが続いていました。
代表が高齢となったことや先行きの見通しが難しくなったことから、2020年3月には事業を停止し、休眠状態となっていました。その後、2024年2月に元代表も亡くなり事業の再開を断念、その年の6月の株主総会決議で解散していました。