冬から春にかけては1年の中で特に火災が起こりやすいとされています。こうした中、入所者に介助が必要な石川県小松市の福祉施設で、避難誘導に重点をおいた火災への対応訓練が行われました。
小松市西軽海町のグループホームで行われた訓練は、職員が少ない夜間の午後10時に地震が発生し、その影響で乾燥室から出火したという想定で行われました。

グループホームには認知症の高齢者が17人入居していて、今回は初めて利用者全員の避難誘導も訓練に取り入れました。
職員は、80歳から100歳の入所者がパニックにならないように声をかけながら車いすなどで施設の外に避難させていました。

小松市消防本部中消防署・伊勢有実夫署長「高齢者を1人誘導するのも大変困難。今後職員だけでなく付近住民の協力を得ることができれば、避難誘導態勢を考えてもらいたい」
このグループホームでは夜間は職員が2人体制となることから、訓練では非常招集した職員とともに入所者の逃げ遅れなどを防ぐための手順を確認していました。