結婚式場などを運営し、経営再建を目指していた金沢市の「かづ美」が、裁判所から民事再生手続きの廃止決定を受け、再建を断念したことが分かりました。負債総額は、約27億円に上る見込みです。
民間の信用調査会社・帝国データバンク金沢支店によりますと、「かづ美」は1986年に創業し、当初は貸衣装店を手掛けていました。その後2004年に「ヴィラ・グランデスウエディングリゾート金沢店」の開業を皮切りに、富山や福井のほか中国にも海外進出し、2011年6月期には25億5700万円の売上げを計上していました。
しかし、少子化に伴う結婚式需要の低下に加え、新型コロナの感染拡大で婚礼行事の中止や延期などで収益が大きく落ち込み、2018年6月期には債務超過に陥り、自主再建を断念しました。
その後、金沢地裁に民事再生法の適用を申請し再建を目指していましたが、支援企業が見つからず、再生の見通しが立たなくなったことから、2月20日に裁判所から民事再生手続きの廃止決定を受けたことが分かりました。
負債総額は約27億400万円とみられます。