大阪・関西万博に関連する工事で下請け業者に水増し請求させ、会社に約1360万円の損害を与えたとして、大阪地検は9日、万博工事の統括作業所長を務めた「竹中工務店」の社員の男を起訴しました。

男は下請け業者に奈良市の自宅のリフォームを請け負わせていて、水増し請求には「大屋根リングの改修工事」などウソの名目が使われていたということです。

背任の罪で起訴されたのは竹中工務店の社員で、万博工事の統括作業所長を務めた河井辰巳被告(61)です。

起訴状などによりますと、河井被告は去年2月から6月にかけ、下請け業者の代表と共謀し、万博会場内の仮設事務所の内装工事などを悪用し、下請け業者に工事費用を水増しした請求書のデータを送信させ、竹中工務店に約1360万円の損害を与えた背任の罪に問われています。

河井被告は会社の支払いを決定する立場を利用したとされ、下請け業者に請け負わせていた奈良市の自宅の改修工事などの代金の支払いに充てる目的で、水増し請求をさせたとされています。

これまでの取材で、河井被告の自宅を担当したリフォーム業者は、河井被告と共謀したとされる下請け業者から、請求書の名目を「万博の事務所の改修工事」や「大屋根リングの改修工事」などとして請求するよう、FAXで複数回指示を受けていたと明らかにしています。

一方で、下請け業者の代理人弁護士は取材に対し「下請け業者としての取り分はなく、損害が出ていた」と話しています。