「“2つの枠”に分類するには、無理があるのでは」若手研究者の指摘

しかし、2024年1月に鹿児島大学で開かれたマウスやラットなど「げっ歯類」の音声の研究者らが集まる「超音波発声研究会」に出席した大学院生らによって、ある鋭い指摘がなされました。

「世界中の論文をよく読むと、声の高さを表す周波数の値が微妙にばらついていませんか? 50kHzや22kHzという“2つの枠”に分類するには、無理がある値も多い気がします」

超音波発声研究会(2024年 鹿児島市)鹿児島大学法文学部 菅野 康太 准教授 提供

この気づきを持ち込んだのが、のちに論文の共同筆頭著者となる和田玲央さん(東京大学大学院 博士課程)や博多屋汐美さん(日本学術振興会特別研究員PD/琉球大学)ら若手研究者たちでした。

若手研究者たちは、ラットの超音波発声について自主的な勉強会を開く中で、2つの枠に分類しにくい声が、過去の論文に複数例報告されていることに気づき、それらに関する体系的な調査を試みていました。