九州で開催する意義「宇宙はJAXAだけのものじゃない」 半導体並みの急成長市場へ
――第二部のトークセッションには、九州から多種多様なメンバーが登壇されますね。
担当者: まず前提として、宇宙産業は極めて高いポテンシャルを秘めた分野です。 2035年までに市場規模が1.8兆円まで成長すると予想されており、その成長率は9%。これは世界経済の平均成長率(5%)を大きく上回ります。今や、大きく成長していると言われる半導体産業の成長率(6~8%)と同等、あるいはそれ以上に伸びている分野です。
――半導体産業が集積する九州にとっては、見過ごせないデータですね。
担当者: 九州にはチャンスがあります。しかし、現在の日本の状況は「衛星打ち上げ数」「衛星生産」「データ利用」がいずれも不足している状態です。これを打破して好循環を生み出すことが急務です。昨年、国が1兆円規模の宇宙戦略基金を創設した今は、まさに「宇宙世紀元年」とも言えるタイミングです。
多くの方は「宇宙産業=JAXAや大企業のもの」と思い込んで、地域企業には参入の余地がないと感じているのではないでしょうか。
実際はそうではありません。九州経済産業局では、中小企業のために宇宙関連でどういう部品があるか、JAXAの試験に臨むにはどんな準備が必要かなどレポートも作っています。
第二部は、「知財×宇宙 ~地域からひろがる宇宙ビジネス~」と題して、九州ですでに活躍している先行事例をお示ししながら、地域からどう宇宙産業に参入していくかを議論します。
――具体的にどのような「九州発」の事例が紹介されるのでしょうか?
担当者: 非常にユニークな事例が集まっています。 例えば、福岡の企業Fusic(納富 貞嘉 氏)は、ITベンチャーとしてJAXAの開発サポートを行う一方で、衛星データを活用して「キャベツ畑の収穫時期に合わせた調味料のマーケティング」を行う実証試験などに取り組んでいます。

佐賀の中山ホールディングス(渡邊 美信 氏)は、砕石用重機の自動運転に衛星データを活用するほか、佐賀のものづくりチームの一員として、JAXAの知財をベースにした「リフレクター」という製品の製造も行っています。
大分県(上野 剛 氏)は、大分空港を「宇宙港」として活用する戦略を掲げ、まちづくりや企業誘致など、地域にイノベーションを起こす仕掛け作りを主導されています。
――登壇者には弁護士もいますね。宇宙関連事業へ新しく参入を考えている中小企業にとって、法務も重要ということでしょうか。
担当者: 変化の激しい宇宙産業では、データを権利化して守るのか、あえてノウハウや営業秘密として隠して守るのか、知的財産を扱う高度な戦略が求められます。 福岡を拠点にしている田中 雅敏 弁護士に、最新の知財戦略をご教示いただきます。
第一部の富野監督と八坂先生の対談を受けて、第二部では「登壇する4人の皆さんが考えるニュータイプ論」もお尋ねする予定です。
フォーラム終了後の第三部では名刺交換会も行います。ポテンシャルのある九州は、日本の宇宙産業を盛り上げる上で「最重要エリア」と言っても過言ではありません。ぜひこのフォーラムに参加して、挑戦するチームどう作っていくか、自社の技術をどう活かすか「新しい次の一手」を考えるきっかけにしていただきたいです。







