焼酎や日本酒などの「伝統的酒造り」が、去年、ユネスコの無形文化遺産に登録されました。その焼酎造りに使われる「木樽蒸留器」が、県の伝統的工芸品に今年、指定されました。

木樽蒸留器をつくる国内唯一の職人の技術や思いに迫ります。

木樽職人の津留安郎さん(62)。つくっているのは蒸留器です。

(木樽職人 津留安郎さん・62)「この手の微妙なかげんだから、本当に繊細ね」

直径130センチ、高さ145センチの木製の蒸留器。1つ作り上げるのに2か月半かかります。

焼酎は、原料のもろみに蒸気を送り、気化したアルコール分が冷やされてできます。一般的な蒸留器はステンレス製ですが、木樽の場合、個性的な香りや口当たりが生まれるといいます。

(白金酒造 川田庸平社長)「スギの木の香りがする焼酎。ステンレスと違い完全に密閉されるわけではないので、柔らかい焼酎ができる」

木樽蒸留器は現在、白金酒造を含め県内14の酒蔵で使われています。