奄美大島では、伝統的な古民家を改修して地域の風習・文化を体験できる宿泊施設のことを「伝泊」と呼んでいます。

将来、失われてしまうかもしれない奄美の文化や風習を守ろうと、新たな取り組みが始まっています。

奄美大島に残る古民家。台風の雨・風から建物を守るため、石垣やブロック塀に囲まれています。

風の影響を減らすため、背の低い平屋になっていて、母屋や水回り、納屋がそれぞれ別棟になっているのも特徴です。

古民家の中には築年数が100年を超えるものもありますが、人口減少や高齢化に加え、近代的なデザインの住宅へのニーズが高まり、今、空き家が増えつつあります。

こうした中、奄美の古民家を活用し、地域を盛り上げようと、8年前に始まったのが、「伝泊」。古民家をリノベーションした観光客向けの宿泊施設です。

古民家らしさを残しつつ、トイレを温水洗浄の便座にするなど、快適性を高めています。

(伝泊・広報課 永嶋美南さん)「時の流れとか昔の人たちの暮らしという時を、泊まりながら体験してもらえるような滞在をしてほしい」

奄美市のこちらの事業者では、古民家を奄美大島で8棟、加計呂麻島で4棟、徳之島で6棟を改築し、観光客に一棟貸ししています。