中には「闇をあばいてください」と書かれた紙と一緒に、県警が当時発表していなかった3つの事案の概要がまとめられていたといいます。

(北方ジャーナル記者 小笠原淳さん)「警察官による盗撮事案、ストーカー行為・不正請求。いわゆる内部告発や公益通報、発表されてないものがあるぞという訴えだと理解できた」

封筒の中にはそのほかにも。

(北方ジャーナル記者 小笠原淳さん)「問い合わせ先ということで、前刑事部長の名前と連絡先が書いてあった。未発表事案について調べたいのであれば、この人が詳しいというニュアンスじゃないかと想像できた」

封筒には差出人が書かれていませんでした。小笠原さんは「本田容疑者とは面識がない」ということで、逮捕されたあとに差出人が本田容疑者だと気づいたといいます。

(北方ジャーナル記者 小笠原淳さん)「九州のウェブメディアに、鹿児島県警絡みの記事を書いたことがあるので、それを見て名前を覚えていたのだろうか」

小笠原さんは「自分が過去に記事を寄せたことのある福岡のウェブメディアなら、この件を取材してくれるかもしれない」と考え、文書のデータを送ったということです。

このウェブメディアの代表を務める男性の弁護人によりますと、男性の自宅が4月8日に家宅捜索を受けていて、小笠原さんは「県警は、家宅捜索で本田容疑者の文書を見つけたのではないか」と推察しています。

(北方ジャーナル記者 小笠原淳さん)「家宅捜索の過程でウェブメディアに送ったデータがあって、おそらくそれを見てこの手紙があるということを知って」

「今回の元部長の逮捕に繋がったのではないか」

小笠原さんによりますと、県警は本田容疑者からの情報を「情報漏えい事件の重要な証拠」として、県警に提出するよう求めていますが

小笠原さんは「取材内容の秘密を守るため」として応じていません。

なお、福岡のウェブメディアの代表を務める男性の弁護人は、男性が受け取った警察情報の提供元について明らかにしていません。