外国人客 1つ数百万円の商品購入「高額でも構わない。とにかくほしい」

日置市・美山の沈壽官窯です。円安効果もあって、伝統工芸品の薩摩焼を求める外国人観光客が今年3月ごろから増えているといいます。
(沈壽官窯 児玉尚昭さん)「お茶に詳しい外国客が増え、こういう茶入れがほしいという客がいる」

売れ筋は白薩摩のコーヒーカップやタンブラーで、中には1つ数百万円の商品を購入した客も。

(第15代沈壽官・大迫一輝さん)「『高額でも構わないから、とにかくほしい』と。あまり在庫がないので期待に応えられない時もある」
ここでも人材不足は切実な問題です。現在、職人は25人いますが、生産が追いついていません。さらに、輸入の材料を含む金の絵の具や、商品を梱包する資材、窯で使う燃料費が高騰するなど、円安に伴って支出も増えているといいます。しかし、この円安を“チャンス”とも捉えています。

(第15代沈壽官・大迫一輝さん)「『この技術を使って新しいものを作れないか』と提案する外国人客もいる。当然、すぐには作れないので、客が『もちろんだ、1年たったらもう1回訪問するから、それまでに作ってくれたらいい』と言ってくれて、また来てもらえる。作ることで作品や技術の幅も広がる」
歴史的な円安。暮らしに影響が広がる一方で、ビジネスチャンスにどうつなげるか?県内でも模索が続いています。







