高知県いの町の本川地区で、山の中の「氷室」で貯蔵された氷が3年ぶりに濵田知事に贈られました。
いの町の本川地区では、江戸時代に手箱山の「氷室」で貯蔵した氷を藩主に献上していた慣習があり、その慣習を再現した「氷室まつり」が1990年から行われています。この慣習を模して、毎年、知事に氷が献上されていて、18日は、祭りの実行委員会のメンバーが濵田知事に氷を贈りました。新型コロナの影響で、祭りは2019年を最後に中止状態となっています。知事に氷が贈られるのも2020年以来、3年ぶりです。
今年は2月中旬に、1571kgの氷を手箱山の中腹にある「氷室」に貯蔵しました。実行委員会によりますと、「気候によって氷がとれない年もあり今年は暖冬の影響で出来が心配だった」ということですが、おととい、「氷室」からは46kgの氷が取り出されました。

(氷室まつり実行委員会 和田守 会長)
「今年は暖冬で氷の質もよくなかったので、ちょっと多めに貯蔵したが、(氷が)確保できたので、その一部をお持ちすることができた。安堵している」
一方、中止となっている「氷室まつり」については担い手不足などで再開の目処は立っておらず、実行委員会は今後も地元のメンバーと協議を重ねる方針です。