テレビやインターネットがない江戸時代の人々がどうやって「戦争」という大ニュースを捉えていたのか。そんな視点で「江戸時代のメディア」について知ることができる企画展が高知県北川村で行われています。

テレビやインターネットが無い江戸時代、人々の情報源となっていたのは、今で言う新聞の瓦版や、雑誌に当たる錦絵などだったといいます。

中岡慎太郎館で行われている企画展では、江戸時代後期に描かれた瓦版や錦絵など28点が展示され、江戸時代のメディアが1864年と1866年に幕府軍と長州藩が争った「長州戦争」についてどのように情報を伝えていたかを知ることができます。

この錦絵は、第二次長州出兵の際に大坂から幕府軍が出陣する様子が描かれています。

現役の将軍を絵に描くことが禁止される中、当時評判が良くなかった足利尊氏を将軍に見立てて描くことで、戦争を強行する幕府への批判が込められていると言います。

またこちらの瓦版では現在の島根県、石見銀山付近で長州藩が高台から幕府軍を攻撃している様子を描いています。幕府軍側には「官軍」の文字があり、瓦版の「記者」が幕府軍が天皇の命令を受けた軍であることを、しっかり裏取りできていたことを表していると、中岡慎太郎館は見ています。

中岡慎太郎館 学芸員 豊田満広さん
「(当時の瓦版や錦絵には)うその情報も本当の情報も入り混じっている。なぜそのうそを描いたのかということには理由がある。当時どのようにして情報拡散しようとしたのかという版元の意図もそこからうかがえるので、そこに注目してほしい」

企画展は9月23日まで開かれています。