高知県仁淀川町出身の彫刻家と書道家合わせて3人の作品を集めた展覧会が開かれています。
仁淀川町役場で9日から始まった「ふるさと三人展」。仁淀川町が2025年で合併20年を迎えたのを記念し、町出身の彫刻家、大野良一さんと吉岡郷継さん、書道家の和泉蒼牛さんが、ふるさとに恩返しをしたいと開きました。会場には3人がこれまでに手がけたおよそ25点の作品が展示されています。
こちらは吉岡さんが7、8年前に手がけた作品です。

吉岡さんが中学校時代にお世話になった書道の先生をモデルにしていて、年齢を重ねても意欲的に制作を続ける先生の表情が細かく表現されています。ひと際、注目を集めていたのは大野さんが手がけたこちらのトンボの作品。

病気による自身の“臨死体験”をもとに2匹のトンボの胴体をつなげ、生死の境がわからない様子を表現しています。訪れた人たちは作品の細部にまで目を向け、鑑賞していました。
(仁淀川町から)
「大作で圧倒された。仁淀川町も捨てたもんじゃないなと。努力しなはってうれしくなった」

「昆虫をこんな形で見たことがなかったから、ひときわ心に残った。また来ます」

(彫刻家 吉岡郷継さん)
「いつまでもふるさとを忘れずに、ここで生まれたおかげで今日があると、みなさん思っていると思う。そういう思いで作品を作っているということをくみ取っていただいたらありがたい」
展覧会は10月13日まで仁淀川町役場で開かれています。