絶滅危惧種に指定されている「ガンゼキラン」の花が2025年も牧野植物園で見ごろを迎えています。23日(金)から1週間、限定公開が始まります。

(川見真宵アナウンサー)
「こちらの斜面いっぱいに咲き誇っている美しいラン、この美しさから乱獲が進み絶滅危惧種に指定されています。国内でもこれほどの範囲に自生しているのは珍しいといいます」

高知県立牧野植物園の未公開園地で花を咲かせているのは黄色の花びらのなかに赤く細かいひだが特徴的な「ガンゼキラン」。水分や養分をためて肥大した茎=バルブが地面から露出して、岩石のように見えることからその名前が付きました。

ガンゼキランは暖温帯に分布する多年草で、昭和30年ごろの「ランブーム」で乱獲が進み、全国的に数が激減しました。環境省から絶滅危惧種に指定され自生している姿は滅多にみられないといいます。

植物園は2012年に四万十町の農家から株を譲り受け、自生していた環境に近い常緑樹林の下、水はけのよい斜面に植栽して増殖させてきました。当初は40㎡ほどだった群生は今ではおよそ500㎡、5000株以上にまで広がりました。

(県立牧野植物園栽培技術課 中野善廣さん)
「一年かけてこの時期しか咲かないので綺麗に咲いてくれてほっとしています。去年が残念ながら咲きが良くなかったんですけれども今年はそのぶんも挽回するぐらいたくさん咲いてくれたかなと思っております。高知県に、このきれいなランが自生していたっていうのと、(ガンゼキランが)生えている雰囲気っていうのを味わっていただけたら」

牧野植物園のガンゼキランは23日(金)から30日(金)まで期間限定で公開されます。

※5月26日(月)は休園、足場が悪いので雨の日には公開中止の可能性あり