愛媛県愛南町にある「紫電改展示館」の建て替え工事が始まる中、機体を新しい施設に移すために必要な補強作業が行われています。
愛南町にある展示館は、国内で唯一、旧日本海軍の戦闘機、「紫電改」が保存されている県の施設で、老朽化にともない隣接する場所に建て替えることになり、今月、工事が始まりました。
これを受け、機体の移設に必要な補強作業が今月20日から行われていて、「紫電改」を開発製造した「川西航空機」を前身とする「新明和工業」が作業を担当しています。
23日は、操縦室下の胴体部分や、救命筏を格納する機体の内部をアルミで補強する作業などが行われました。
機体が補修されるのは愛南町沖で1979年に引き揚げられて以来46年ぶりで、今後、機体を乗せる台座を作りクレーンで運び出すということです。
(新明和工業飛行艇技術部・郷田雄志課長)
「補強補修は、極力原型を残して、必要最小限にとどめる」
「飛行機として見た場合健全な部品が一つもない」
「文化財という側面がありますから、極力今の形を残すことを優先しなければいけない」
「とにかく無事に移設を終えることを第一に考えている」
補強作業は、24日も行われ、12月にも予定されていますが、作業中も展示館は開館していて作業の様子を見学することができます。