愛媛県松山市の松山城・城山で発生した土砂災害から12日で1年です。3人が亡くなった現場には、地元の住人らが訪れ、祈りをささげています。

松山城の城山では去年7月12日の未明、土砂崩れが発生し、住宅が倒壊して一家3人が亡くなったほか、周辺の住宅やマンションにも大きな被害が出ました。

発生から1年を迎えた12日、現場では、被災した住民らが花や線香を手向け、亡くなった3人を悼んでいました。
(住民)
「二度とこういうことが起きないように市の方にはお願いして、いろいろと対策をきちんとしてもらえればと思う」
「一年長かったような短かったような でも何か悲しい思い。今日も雨だったら、本当に当時のこと思い出す人もいっぱいいたんだろうと思うけど」

 城山では、災害が起きる前から山頂付近の緊急車両用道路で亀裂などがたびたび確認されていました。

 しかし、松山市は「土砂崩れを予見するのは不可能だった」と説明し、被災したマンションの住民が求めている緊急車両用道路の再検証や再度の説明会開催に応じていません。

城山を管理する市の責任について、現場を訪れた市議は…

(田中エリナ市議)
「市の管理瑕疵責任なしと判断したプロセス自体にも問題があると思っているので、そこはしっかり追及していきたい」

 12日は、災害の後、第1期の復旧工事を担当した愛媛県土木部の職員も現場を訪れ、花を手向けるなどしていました。