新型コロナで影響を受けた事業者を支援する国の助成金を不正に受給していたとして、愛媛労働局は、坊っちゃん劇場などを運営する2社に対しておよそ3760万円の返還を命じました。

愛媛労働局によりますと助成金の返還命令を受けたのは、東温市で坊っちゃん劇場を運営する「ジョイアート」と、グループ会社で、役者の雇用や舞台の準備を手掛ける「みずほプロダクション」の2社です。

新型コロナの影響を受けた事業者を支援する国の助成金、合わせて3760万円あまりについて、2020年からおよそ2年間、実際には働いていたにも関わらず休業したとの内容を申請し、不正に受給していたということです。

(越智陽一代表取締役)
「坊っちゃん劇場を日頃から支えていただいている皆様方に大変ご心配・ご迷惑をおかけしたことを、心よりお詫び申し上げる」

ジョイアートとみずほプロダクションの越智陽一代表取締役は、支給要件の理解・認識不足や勤務管理体制の不備が原因で、受給した助成金は全額給与として従業員に支給していると説明しました。

(越智陽一代表取締役)
「私たちは愛媛労働局の調査に全面的に協力する過程で、故意ではなく、不正受給に該当しない旨を主張して理解を求めました。」
「私たちの主張が受け入れられなかったことは誠に遺憾ですが、本来の業務に邁進し、皆様からの信頼回復に努めるべく、今般の愛媛労働局の判断を受け入れ可及的速やかに返金に応じることとしました。」

愛媛労働局によりますと、不正受給のあった助成金については、現在、会社との間で返済計画を作成中の段階だということです。