2月2日の節分を前に、愛媛県松山市の四国霊場51番札所・石手寺で、豆の準備が始まりました。
石手寺の境内には、信者や地域住民らがおよそ30人が集まり、来月2日の節分に向け豆を準備しました。
厳しい冷え込みの中、参加者が鍋に30キロ分の大豆を入れ、熊手でかき混ぜながら少しずつ炒ると、境内に香ばしい香りが立ち込めていました。
石手寺先達会 平井拓郎さん
「節分は石手寺でも一番大きな行事。私らも気が引き締まる。去年あまり良い事が無かった、地震があったり水害があったり世界でも戦争があったり大変だったので。その厄を払いに来てほしい」
炒りあがった豆はザルに移した後、広げて冷まします。
そして、参加者の手で1つ1つ袋詰めされていきました。
石手寺によりますと、29日に炒った豆は、2月2日に開かれる節分祭の豆まきで使うほか、販売も行われます。
29日は、境内にこんな客も…
岩下克樹アナウンサー
「石手寺の境内にイノシシが現れました。豆の美味しそうな香りに誘われて来たのかも知れませんが、注意が必要です」
境内に現れたのは2頭のイノシシ。
石手寺とその周辺では、このところイノシシが相次いで目撃されていて、裏山から降りてきたのではないかと見られています。
石手寺執事 岡田敬学さん
「勝手に山に帰れば良いけど帰りそうにない。ここは観光の中心のところ、観光客やお遍路さんもいる。事故があってはいけない。なるべく早く災いが起こらないうちに対処しておきたい」
寺は、今後の状況を見て対策を検討したいと話しています。
一方、松山市は「イノシシを目撃したら慌てずゆっくり立ち去り、身の安全を確保してから警察に通報してほしい」と呼びかけています。