岩手県内の山で噴火警戒レベルが引き上げられたのは運用が始まった2007年以降初めてのことです。
また、岩手山が入山禁止となったのは同じく火山の活動が活発化した兆候のあった1998年以来となります。


岩手山ではことし2月ごろから山の膨張を示す地殻変動が観測されていて、5月ごろからは岩手山の西側、黒倉山付近で微小な火山性地震も増加していました。
今回のレベルの引き上げは、それらの現象に基づくもので、岩手山の入山規制は県の設置する岩手山の火山防災協議会で定められたものです。

(岩手県防災課 田端政人総括課長)
「全国で定められた統一の基準があり、火口あるいは想定火口から2キロメートル圏内の立ち入りを制限するというもの。それぞれの山ごとにどこで規制するかを決めていて、岩手山の場合は7つある登山道の入口の時点で規制をかける対応を取っている」

レベル2で想定されるのは、火口からおおむね2キロメートル以内に影響が及ぶ噴火の発生です。

その範囲においては噴火に伴う大きな噴石に警戒が必要なほか、噴火時の火口の風下では火山灰や小さな噴石が遠方まで降るおそれがあるとされています。