そもそもの取材のきっかけについて、制作した長沢祐記者は…。
長沢祐記者
「選挙中に総理の演説をやじっただけで、警察官に取り囲まれ、連れていかれる。その映像に、衝撃を受けました。それと同時に、理由を知りたいとも思ったのがきっかけです。取材を進めた結果、『当時の警察は、時の政権に忖度をしたのではないか』ということが徐々にわかってきました。それを裏付けるように、裁判所の1審でも“ヤジ排除は正当”との判決が出ています」
この映画に込めたメッセージは?
長沢祐記者
「そもそもこの映画は、政権や警察を批判したいがために制作したわけではありません。『ヤジ排除』に似たようなことは、私たちの身の回りでも起こりうる、つまり『他人事ではない』という一面を描いています。もし小さな違和感があっても、何も言わなければ、大きくなってしまった時には変えることができなくなってしまう可能性があります。選挙期間中の一騒動、と思われがちですが、『変だな、おかしいな』と感じた時には、迷わず声を上げられる社会になってほしい、という思いを込めています」
◆映画『ヤジと民主主義 劇場拡大版』
12月9日(土)ポレポレ東中野(東京)、シアターキノ(札幌)ほか全国順次公開